うさぎ組

ソフトウェア開発、チームによる製品開発、アジャイル、ソフトウェアテスト

Scrum道EXPO2012に参加してきました #scrumdo

期待していたもの

アジャイルをどのように適用出来るか、アジャイルを何として捉えているか、アジャイルの何を深めていこうとしているのか などを聞きたいなぁと思いました。
アジャイルが何であるかよくわからないながらに、【[]】というエントリを書いてはみたものの、アジャイルを好きな人達は何を考えているのか気になったからです。

午前セッション

個人的に新鮮だったのは@さんの発表でした

ランチしながらみんなでトーク

僕は@さんとご一緒させてもらいました。
いろんな話をしたのですが、僕が考えるアジャイルについて伝えて、「エンジニアとしてアジャイルとどう接するのか」について意見交換させてもらいました。
非常に勉強になりました。
他の方からでる質問も現場でよくもつジレンマ的な悩みだったりして、参加者同士で経験豊富な方からアドバイスしてもらったりして非常によい雰囲気でした。


ランチタイムが終了するまえに@さんとも話せました。

午後のディスカッション1

いろんなところを点々としていました。

  • "no bull know how" (by @nawoto and @yattom)
  • ペアプログラミング by タワーズ・クエスト株式会社 和田 卓人 (@t_wada)
    • ペアプロに関してみんなが思うところをどんどんとりあげて、和田さんを中心にしながら参加者が比較的積極的に意見をだしていました。
    • やはりペアプロをどうやって導入するかに皆さんが悩んでいるらしく、和田さんや参加者の知恵がいろいろ見えて面白かったです。
      • 僕が提案した方法は「先週仕事で書いたコードをペアプロでやってみる」といったものでした。簡単すぎず、設計もゴールも見えているのでやりやすいです。
    • コードではなく人の非難になってしまうことをどうやって避けるかについては次のような意見がありました
      • 出典を明らかにする
      • コードを常に共同で触る事で「コードと人を疎結合にする」
    • 他にもいろいろありました。勉強になりました。

午後のセッション

@さんの発表が面白かったです。

  • スクラムマスター(再演) by スクラム道 高橋 一貴 (@kappa4)
    • スクラムマスターの心構えとして失敗してしまったこと
    • メンバーが失敗してしまっていたこと
    • うまく回せるようになっていったこと

午後のディスカッション2

いろんなところを点々としていました。

  • 分散スクラム by 株式会社 エムティーアイ 岩崎 奈緒己
    • 全体的に「こういうチームの場合にどうやってスクラムをするか」みたいな質問が多かったような気がします。
    • 僕は「インセプションデッキとのズレはいつ誰が確認するのか」という質問をしました。これはセッションの中で「インセプションデッキのコンセプトとズレてきた」という話があったためです。
      • 「チーム全員が常に確認できるような状況をつくることが望ましい」という回答だったのですが、どうやってその「ズレ」や「インセプションデッキにないことであるかを確認するのか」というソリューションが聞きたかったので具体的に聞いてみました。
      • 例えば僕なら「要求トレーサビリティマトリクス」だったり「システムアーキテクチャのビューポイント、パースペクティブ」を使うのですが、なにもなしに「確認する」だと結構曖昧で「気付いたときには遅かった」とかになりそうだなって思うのです。
      • もしそういったものを使うなら「要件定義時」や「ストーリー計画時」にやると思うという意見でした。

座談会的に自由に質問をしているようでしたので、いくつか意見を求めてみました。

  • アジャイルを採用しているときにテストの見積もりはどうするのか」(これの僕の例はJaSST 12 Tokaiで発表する予定です)
    • 「最初にやる方針として多いのはフィーチャーの実装の中にテストを含める」
    • 「セキュリティ的なテストや異常系(どんな異常系なのかは聞いていない)テストがあまりにも多くなってくると、それ専用のフィーチャーをつくることもある」
    • 「専門のテストエンジニアがいないとうまくいかないことが多いので、テストエンジニアが入る事もある」
  • アジャイルの自動テストピラミッドは開発者のエゴだと思うがどうか?」(僕はあれが嫌いなので)

あのピラミッドは「現状のソリューションとして『開発者がやりやすいテスト』のピラミッド」であって「本来ソフトウェア開発として満たすべきテストのピラミッド」ではないと僕は思っています。なので「自動テストのエントリポイント」としては認められますが、「目指すべき姿」ではないと思うのです。

    • 「同意出来る」

他に

@さんと久しぶりにたくさん話せました。普段話せないので、本当にたくさんのことを共有出来てよかったです。素晴らしい大人だなぁと思いました。

最後に

イベントの運営者様、会場様、発表者様、参加者様、本当にありがとうございました。
僕は本当にアジャイルがよくわかっていなくっていつも疑問に思っているのですが、あのような盛り上がりや、いろんな人の考え方を聞けるのは非常に勉強になります。

どうでもいいイベントとかコミュニティの話

これは僕の勝手な思いなのですが、個人的な思いを書いておきます。あ、非難とかじゃないです。
アジャイルイベントに来ている人の大多数が「アジャイルをやりたいわけじゃない」と感じました。たぶん「よりよい開発をしたい」のであって、「アジャイル」にはこだわっていない感じです。なので「jsのどのフレームワーク使おうかな」くらいのイメージ。
そういった人が多く、重要なのはわかるのですが、9割以上がそうであるというのが正直残念でした。
僕は「アジャイルが好きならアジャイルでどんなことが出来るか?アジャイルの可能性を広げることは出来るか?アジャイルをより強化するのはどうすればよいのか?」ということを考える人がもう少しいるといいのになぁと思いました。