Scrum Boot Camp The Book 【増補改訂版】がなぜオススメされるのか #scrumbcbook
ご縁があって新刊をいただいたので、オススメする理由を簡単にですが紹介したいとおもいます。
書籍の特徴
- フォント、文字の大きさ、レイアウト、漫画部分など読みやすさにこだわっている
- 多様なコラム
- ほとんどの章がチームの悩みから話がはじまる
改訂前から一緒な部分もありますが、わかりやすいのは、多様なコラムのところでしょうか。 前作およびメイン部分の執筆陣ではない人達がコラムを寄稿をしています。そして、30代前後以下のエンジニアになっているのも今の声がはいっているという感じです。
この3つを達成している書籍はなかなかなく、独特の読み味をかんじます。 もっとこういった書籍がふえると導入しやすくなるんじゃないなかなぁとおもいますね。SREとかDevOpsとか1on1とかOKRとか。
また書籍の執筆陣は当初から、そして現在もアジャイル開発のコーチとして有名である 西村直人さん、永瀬美穂さん、吉羽龍太郎さんがそろっていることも信頼できるなーってかんじの内容です。
わたしがオススメしたいところ
この書籍では様々な「気づき」がかかれているのですが、アジャイル開発をチームとしてコーチとして実践してきた身としては、いつもチームで振り返りにでるようなセリフが満載です。 振り返りふくめて、「自分達でこうやって改善してみよう」の先にひそんでいる落とし穴みたいなものを先回りして知っておけることは高い学習効果をもたらします。(しりながら落とし穴におちることもふくめて)
書籍のなかで特にすきな「気づき」のセリフをあげていきます。
- 「スプリントプランニングは確実に終わらせられる計画を作るんだ」
- 「実現できたとすぐに判断できるぐらい具体的にしておくんだな」
- 「単に貼り出しただけではダメなんだ」
- 「タイムボックスに入るようにしていくのが重要なんだ」
- 「プロダクトバックログ自体を頻繁に更新しやすくしておくんだ」
- 「最初はプロダクトバックログの手入れを定期的なイベントにしておくといいのか」
- 「毎日の活動を通じて体験して学んでいくのか」
これが各ページで大きく見出しになっているのがいいし、そのうえでセリフなのがいいんですよね。ほんとうに。
たとえば、空想上の書籍では、これが「プランニングで終わらせられるかわからない目標でつくってしまうと、こういった問題がおきる。これを防ぐにはそもそも確実に終わらせられる計画をつくるという習慣が必要だ。」と本文にかいてあって、見出しとかはなくてたぶんプランニングの章でただかかれている。といったかんじです。 これだと、初心者には読まれないというか、たぶんほとんどの人は読まないわけです。ここまで極端ではないですが、エッセンシャルスクラムという良書があって、これさえ読んでおけばいいだろ!!!みたいなかんじなんですが、ぜんぜんよまれていない。ぶあついのもありますが、こういった「とっつきやすさ」「みつけやすさ」というのは、学習において非常に重要なパラメータをしめているとおもいます。エッセンシャルスクラムでそれをやったら、ページ数が3倍になるじゃないかーとかいう話はおいといて。
こういった読みやすさに配慮されている書籍というのが私がこの書籍を大きくオススメする理由です。 また、値段もそんなに高くなく薄いことからいろんな人がオススメしやすいのではないでしょうか。
紹介しきれないいいところ
- 参考文献がアップデートされた
- スクラム自体の説明をする章とストーリー仕立てでの実践の章がわかれている
- イラストや図による説明がおおい
- スクラムガイドにはないけど、こういう道具をつかっていくというのが説明されている(スクラムガイドよりも親切!!!
出版イベントがあります
今度、Zoomを介して出版記念のイベントがおこなわれるようです。 執筆陣からの話をきけるとのことです。 書籍を購入し、このイベントも視聴してみるとスクラムの実践についてより理解が深くなるのではないでしょうか。
【オンライン】『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK 増補改訂版』出版記念イベント - connpass
わたしがおもうこの書籍のよくないところについて
まぁほんとすくないんですけど、いくつかはあるんですよね。 例えば、リリース直前でたまに深夜残業しているところとか。途中からTDDというワードでチームにテストを導入するのとか。 いれてある意図自体はわかるんですが、僕がこの書籍について説明をするときとか、質問もらったときにはつけくわえていることです。